3月10日に京都大学の合格発表がおこなわれ、高校別の合格数もおおよそ判明してきましたので2021年度の高校別合格数ランキングをご紹介します。
なお、学校によっては集計途中であったり、後期(法学部)の結果によって合格数が増えることもありますので、あくまで現時点での暫定版として御覧ください。
※20位以下は京都府内の高校のみ掲載しています。
※3/24時点の判明分として各校の合格数を修正
国公立大学の前期日程は今週試験がおこなわれますが、ひと足早く東大、京大などの推薦・総合型選抜の合格発表がされました。週刊誌などで報道されている情報をもとに、東大・京大をはじめとする難関国立10大学について、京都府内の高校からの合格状況を紹介します。
京大特色入試では洛北高校が京都では最多の5人合格でした。全国でも2番目の合格数です(最多は大阪桐蔭の6人)。洛南が3人、嵯峨野2人、西京と京都聖母が各1人と続き、合計で5校12人が合格していますが、京都の高校としては合格校数でも人数でも過去最少でした。
2016年に京大特色入試が始まって以来、6年連続で合格者が輩出したのは洛北、洛南、西京の3校となります。昨年まで5年連続だった堀川は現時点では合格者が確認出来ていません。
※堀川高校は難関国立大の推薦入試でも例年多くの合格者がいますが、今年はどの大学にも合格者が見当たりませんので、もしかしたら何らかの事情で週刊誌等からの取材への回答が間に合わなかったのかも知れません。続報があればまた紹介します。
■京都大学
洛北5(総合人間、教育、理、薬、工)
洛南3(経済、理、農)
嵯峨野2(医人健、工)
西京1(医人健)
京都聖母1(医人健)
■東京大学
※京都の高校からの合格者は確認できていません
洛北1
■東北大学
嵯峨野1
京都女子1
西京1
洛北1
■一橋大学
洛南1
桃山1
■大阪大学
西京2
洛北2
洛南2
京都工学院1
嵯峨野1
日吉ヶ丘1
福知山1
峰山1
宮津1
■神戸大学
西京1
福知山1
桃山1
大谷1
洛星1
ホームページや学校案内パンフレットで各高校が公表している大学進学実績は、基本的に延べ合格者数となっています。1人の生徒が国立大学に加えて、複数の私立大学に合格した場合は、それぞれに合格者数がカウントされます。
実際に、その高校の生徒が卒業後にどのような進路を選んでいるかは、延べ合格者数の資料からだけではよくわかりません。
今回、ご紹介するのは各高校の現役生が卒業後にどのような大学に進学したのかを、大学群ごとに卒業生に対する割合で示したものです。これを見れば、それぞれの高校の大まかな特徴がわかると思います。
以前に2016年~2018年の3年平均の同様の資料をご紹介したことがありますが、今回は2020年の実績に基づくものとなります。
なお、この資料は現役生の進路状況ですので、浪人した後に国公立大や関関同立、産近甲龍の各大学に合格する場合は「⑥その他の進路」に含まれます。
※最難関国公立:東大、京大、国公立大医学科を指します。
第1回センター試験が実施された年である1990年の京大合格校ランキングです。第二次ベビーブーム世代が大学受験期に入り、受験競争が熾烈を極めた時期でもあります。
洛星は前年に続き2年連続の1位。88年から90年まで3年連続で合格者が100人を超えています。2位の洛南は88年に初の京大ランキング1位になり、翌年は4位に後退したものの、90年は2度めの100人超えで2位となりました。これ以後、90年代は洛南と洛星がトップを争う年が続きます。
80年代中盤以降、京大ランキング上位には私立高校が目立つようになり、87年~89年はトップ5を3年連続で私立高が独占していました。しかし、この90年は三国丘が公立トップの5位に入りました。三国丘が北野を上回ったのはこの年が初めてです。
プラザ合意による円高不況が起きた1985年の京大合格校ランキングです。現役受験生は1966年生まれの所謂「丙午」世代となり、前後の学年よりも受験競争はやや緩和されたと言われる年です。
甲陽学院が82年、83年に続いて3度目の1位となりました。甲陽学院は以後も現在に至るまで毎年トップテン圏内に入り続けています。
2位の洛星は翌86年に同校にとって初の合格者100名超えで1位となります。
前年1位だった北野は3位に後退。2018年に北野が1位に復帰するまでの33年間は私立高校が1位を占める状態が続きます。
4位の東大寺学園は、順位も合格者数もこの時点での過去最高となりました。この年以降、東大寺はトップテンを維持し続けています。12位の大阪星光学院も過去最高の合格者数です。
3年前に京都の公立上位4校(堀川、西京、嵯峨野、洛北)の専門学科の大学合格実績を比較する記事を書きました。
https://mid77.hateblo.jp/entry/2017/08/13/165600
当ブログのアクセス解析では、この記事が閲覧数で常に上位となっています。それだけ、いわゆる”御三家”の専門学科の進学実績に対する関心が高いのだと思います。そこで、今回は2018年から2020年までの3年間のデータを使った最新版をお届けします。
なお、前回と同じく既卒生(浪人生)については専門学科のみの合格実績は公表していない学校が大半なので(洛北のみ公表)、現役生のみのデータであることをお断りしておきます。また、洛北高校については今春の卒業生までは厳密な意味では専門学科ではありません(普通科中高一貫コース)。現3年生からは専門学科(サイエンス科)です。
上のグラフは2020年春の単年での合格実績です。卒業生数は各校によって差があるので、比較しやすいように各大学群の合格数を卒業生数で除したものを”合格率”としています。
最難関大(東大・京大・国公立医学科)の合格率では洛北一貫が30%に迫る実績を上げ、4校の中で最上位でした。ちなみに洛北一貫と同じ中高一貫校である洛星の2020年春の最難関率(現役)は20.2%です。
最難関大と難関大(東大京大以外の旧帝大と一橋、東工大、神戸)をあわせた合格率では、洛北と堀川探究が40%を超えています。洛北、堀川の専門学科では4割以上の生徒がそれらの難関国立大に現役進学したということになります。
続いて2018年から2020年までの3年間の平均値です。堀川と洛北がほぼ同等の実績となっています。前回(2015~2017年の3年平均)との比較では、堀川の最難関率が25.9%から22.5%にやや下がっています。難関率には変化ありません。洛北は最難関率、難関率とも微増です。
西京と嵯峨野も、この3年平均ではほぼ同水準の実績です。前回から比べると嵯峨野の最難関率が4.4%から8.5%へと2倍近く増加して西京に迫ったためです。西京の最難関率も8.2%から9.2%と増えています。一方で難関率では西京・嵯峨野ともにやや減らしています。
洛北高校の2006年から今年までの15年間の難関大学合格数の推移です。
今年は京大が昨年から倍増の22人が合格、東大も2人増でした。国公医は3人減だったものの8人合格と洛北にとっては高い水準を維持した結果、最難関群(東大・京大・国公医)の合格数は33人と、中高一貫1期生の卒業から11年目にして最多の合格実績となりました。
地帝一工神の合格数と合わせた難関国立大の合格総数も56人となり、卒業生に占める難関大学合格者の割合が初めて20%を超えています。
注1)地帝一工神:地方旧帝大(北海道、東北、名古屋、大阪、九州)および一橋大、東工大、神戸大
注2)国公医:国公立大医学部医学科の合格数を表しますが、東大理3と京大医学科の合格数はそれぞれの大学合格数の方にカウントしているので国公医には含んでいません。その他の地方旧帝大と神戸大医学科は国公医に含んでいます。したがって「地帝一工神」には医学科合格数は含んでいません。
注3)最難関率:東大・京大・国公医の合格総数を当該年度の卒業生数で除した割合
注4)難関大率:東大・京大・国公医および地帝一工神の合格総数を当該年度の卒業生数で除した割合