京都 進路資料室

-京都の高校 大学合格実績-

京都の公立高校 現役での進学実績を比較する

高校がホームページ等で公表している大学合格実績は基本的に「延べ合格者数」となっています。1人の生徒が国公立大学に加えて私立大学に4つや5つ合格していることは珍しくないので、実際にその高校の生徒が最終的にどの大学に、どのくらいの人数が進学しているのかは「延べ合格者数」の資料を見るだけではわかりません。

そこで週刊誌などでは、実際に進学した人数を各高校にアンケート調査しています。以下にお示しするのは、京都の主要公立高校の過去3年間平均(2016~2018年)の現役進学データです。卒業生の内、大学群ごとに何パーセントの生徒が現役で進学しているかを一覧にしてみました。

f:id:mid7739:20190127090032p:plain

※難関国立大:東大、京大以外の旧帝大及び東工大、一橋大、神戸大を指します。

※その他の進路:国公立大・関関同立産近甲龍以外の大学に進学した場合と専門学校、就職、進学準備(浪人生)を含めたものです。

※学校名の右に※印の付いている高校は2016年分のデータが不明なため、2017~2018年の2年平均の数値となっています。

 

この一覧はあくまで「現役」での進学実績ですので、浪人した後に難関大学に合格するようなケースは「その他の進路」に含まれますのでご承知おきください。

いわゆる難関国公立大学に現役で1割以上の生徒が進学しているのは上位4校(堀川・西京・嵯峨野・洛北)までです。なかでも堀川は東大、京大、国公立医学科という「最難関」とされる大学への現役進学率が唯一10%を超えています。

西京と嵯峨野は大阪大、神戸大への進学数が多いので「難関」群の割合が高くなっています。洛北は「最難関」の比率が比較的高く、嵯峨野を上回る一方で「難関」では10%に満たず、堀川・西京・嵯峨野とは差がついています。

過去の記事でも触れてきましたが上位4校のなかでも、専門学科普通科の定員比率、中高一貫コースの有無、スポーツ専攻コースの存在などといった各高校が持つ特徴が生徒の進学先にも反映されていると思われます。

関関同立への進学率は表中の多くの高校が15%前後となっています。国公立大への進学率が高い上位校では第1志望に受からなかった場合の滑り止めとして関関同立が選択されているものと思われます。

難関国立大への進学者が少ない高校では関関同立を第1志望とする生徒も多いでしょう。なかでも紫野は国公立大への進学率が極端に低い一方で、関関同立への現役進学率は唯一20%を超えています。かつての3類英文系や現在のアカデミア科など英語教育に力を入れているイメージのある高校ですので、私立文系を選択する生徒が多いのかもしれません。

京都府北部の福知山や宮津が国公立大に比べて関関同立の進学率が低くなっているのは地理的な要因(京都市内や府南部と異なり、関関同立に通うためには下宿する必要があるため経済的負担が大きくなる)のためと思われます。