京都 進路資料室

-京都の高校 大学合格実績-

堀川、西京、嵯峨野、洛北 ~専門学科の現役大学合格実績を比較する~

2021年のデータを使って京都の公立進学校の内、上位4高校の大学合格実績を比較してみました。

比較の対象は堀川、西京、嵯峨野、洛北の各高校に設置されている特進コース(専門学科)の現役合格実績です。各校で卒業生数に違いがあるので、比較しやすいように合格数ではなく、卒業生数に占める合格者の割合を大学群別に表しています。

既卒者(浪人生)についてはコース別の合格実績を公表していない高校があるためデータに含めていませんのでご了承下さい。

どうして特進コースのみを対象にするかといえば、同じ高校内でも特進コースと普通コース(普通科)では大学合格実績に相当の差があるためです。

たとえば京都の公立トップ校といわれる堀川高校の場合、専門学科である探究科(定員160人)と普通科(定員80人)の2コースが設置されています。今年の堀川の大学合格実績を見ると、京都大学に現役で33人が合格していますが、この内30人が探究科からで、普通科は3人となっています。定員の違いを考慮しても大きな差があります。嵯峨野と洛北でも同様の傾向がみられます。

西京高校専門学科のみの学校であり、普通科は設置されていません。

週刊誌などの教育・受験関連の記事で各高校の大学合格者数が取り上げられることがありますが、それらは基本的にその高校全体の合格人数です。ひとつの高校の中で複数のコースに分かれているからといって、いちいち区別はしていられないので、それが当たり前といえば当たり前です。

しかし、大学進学や大学卒業後のことも見据えて高校受験(あるいは中学受験)をしようと考える受験生本人の立場で考えれば、志望校として検討する学校に複数のコースが設置され、募集方法やカリキュラムが別である場合、進学実績がどうなっているかもコース別に知りたいものです。また、学校間の比較もそれぞれのコースごとにおこなうほうが入学後の学校生活もイメージしやすいように思われます。

そういったことから、京都の公立御三家と呼ばれる堀川、西京、嵯峨野に洛北を加えた4校について難関国立大の合格実績をグラフ化してみました。

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難関大学群(東大、京大、国公立医学科)への合格者割合は、洛北高校が前年に続いてトップで30%を超えました。堀川も前年の23.6%から大きく伸びています。これは国公立医学科の現役合格者が15人と例年になく多かったためです。京大の現役合格が初めて30人を超えた西京も前年から4.1ポイント増えました。嵯峨野は前年比でマイナスでした。

難関大学群(東大京大を除く5旧帝大&一橋大、東工大、神戸大)では、堀川を除く各校が前年より割合を伸ばしています。最難関群と難関群を合算した割合では洛北高校サイエンス科が50%に達しています。卒業生の2人に1人がそれらの難関大学に現役合格したということを意味します。

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続いて、過去3年間平均のグラフです。平均値なので単年の結果ほど大きな変動はありませんが、2018年~2020年の数値と比較すると洛北、堀川、西京は最難関群と難関群の割合を伸ばし、嵯峨野はやや減らしています。