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進路資料室

-京都の高校 大学合格実績-

京大合格数の変化~公立と私立を比較

1990年代の後半以降、京都では公立高校の進学実績向上のための施策(大学進学に重点を置いた専門学科の設置や公立中高一貫校の開設など)が行われ、難関大学の合格者数が増加してきたと言われています。

そこで、京都大学の合格者数の変化について公立高校と私立高校とに分けてグラフ化してみました(京都教育大附属高は私立に分類しています)。

 

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1974年は公立高128人(48.7%)に対して私立高135人(51.3%)ですから、ほぼ同数です。その後、差はどんどん開いていき、90年代後半から2000年頃には1:9くらいの比率となります。

そのような状況の中、96年に嵯峨野に京都こすもす科、99年堀川に探究科、2003年西京にエンタープライジング科が設置され、2004年には洛北と西京に附属中学が開設され公立中高一貫校となります。「堀川の奇跡」は2002年のことですが、それ以降いわゆる公立御三家(堀川・嵯峨野・西京)を中心に公立高の京大合格者数は増加していきます。

一方、私立高は90年代から2000年代初めまでは洛南と洛星の2校だけで毎年200~250人の京大合格者がいましたが、2005年以降は減少傾向が続いています。2015年には公立高145人(48%)に対して私立高151人(52%)と、1974年と同水準になりました。

私立高の京大合格者数減少の理由の1つは、2000年前後から顕著となった医学部志向の高まりがあるとされています。バブル崩壊や90年代後半の金融不安など長引く経済不況と雇用情勢の変化の中で、文系よりも理系、そして理系の中でも安定性と社会的ステイタスの高い医師資格をという傾向が強まり、従来ならば東大・京大を目指していた層が各地の国公立大学医学部を目指すようになったいうことです。

確かに洛南などは2000年代初頭と比較すると医学部合格者が大幅に増えています。しかし、医学部志向というだけで説明がつくのかどうかは、90年代以前の医学部合格数についてのデータが不足しているため何ともいえません。それについては別の機会に改めて考えたいと思います。

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合格数は各年の「サンデー毎日」掲載の高校別合格数を基に集計しています。ただし、1974年と1980年は合格数が1名の高校は掲載されていないので2名以上の高校のみの集計です。また、2000年以降は国立大学の合格発表で氏名の公表がされなくなったために、特に初年度である2000年の数値は精度が落ちるかもしれません。2010年以降については各高校の案内パンフレットや公式サイトで合格数が確認できるものについては、そちらの数字を優先しています。

あくまで雑誌等を基にした独自の集計ですので参考程度のものとご理解下さい(教育委員会などが作成した公式の統計があるといいのですが)。ただし、それでも大まかな傾向は読み取れると思います。

なお、公立高校は基本的に京都府内在住の生徒が在籍していますが、私立高校には大阪、滋賀などの他府県在住の生徒もいますので、上のグラフは京都府出身者の京大進学数ではないことにご留意下さい。